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東京高等裁判所 昭和49年(行コ)20号 判決

東京都北区堀船三丁目六番一二号

控訴人

荒川石材株式会社

右代表者代表取締役

問矢正一

東京都北区王子三丁目二二番一五号

被控訴人

王子税務署長

喜井晨男

右指定代理人

房村精一

丸森三郎

佐伯秀之

須田光信

主文

本件控訴を棄却する。

控訴費用は控訴人の負担とする。

事実

第一当事者の求めた裁判

一  控訴人

(一)  原判決中控訴人敗訴部分を取消す。

(二)  被控訴人が控訴人に対し、昭和四三年五月三一日付でした次の各処分を取消す。

1. 昭和三七年八月一一日から昭和三八年七月三一日までの事業年度分法人税の更正処分(但し、東京国税局長の昭和四五年一月一九日付裁決により税額減額)及び重加算税賦課決定処分

2. 昭和三八年八月一日から昭和三九年七月三一日までの事業年度分法人税の更正処分(但し、右裁決により税額減額)及び重加算税賦課決定処分

3. 昭和三九年八月一日から昭和四〇年七月三一日までの事業年度分法人税の更正処分(但し、右裁決により税額減額)及び重加算税賦課決定処分のうち所得金額六、三八九、二〇五円にあたる部分

4. 昭和四〇年八月一日から昭和四一年七月三一日までの事業年度分法人税の再更正処分(但し、右裁決により税額減額)及び重加算税賦課決定処分

5. 昭和四一年八月一日から昭和四二年七月三一日までの事業年度分法人税の更正処分(但し、右裁決により税額減額)及び重加算税、過少申告加算税各賦課決定処分

6. 源泉徴収にかかる昭和三八ないし昭和四二年分の給与所得の所得税についての納付告知及び不納付加算税賦課決定処分

(三)  訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とする。

二  被控訴人

控訴棄却。

第二当事者双方の事実上の陳述及び証拠関係

原判決一四枚目表八行目に二八〇、一六〇とあるを削り、代りに三八〇、一六〇と加える外、原判決事実摘示のとおりであるからこれを引用する。

理由

当裁判所は、本件昭和三九事業年度の更正処分(但し、裁決により一部取消されたもの)及び重加算税賦課決定処分のうち、所得金額六、三八九、二〇五円を超える部分を取消し、本件納税告知処分の取消しを求める訴えを却下し、その余は失当として棄却すべきものと判断する。その事実認定及び判断は、原判決八七枚目裏四行目「したがつて」以下同八八枚目一行目までを削り次のとおり加える外、原判決理由(変更判決を含む)記載と同一であるから、これを引用する。

「したがつて、本件昭和三七、三八、四〇各事業年度の各重加算税賦課決定処分ならびに本件昭和四一事業年度の重加算税、過少申告加算税各賦課決定処分はいずれも適法である。また本件昭和三九事業年度の更正処分については、前記のとおりその一部が取消されるべきであるから、これに付随してされた同事業年度の重加算税賦課決定処分は、右に対応する部分につき取消しを免がれないが、その余の部分については適法というべきである。」

そうすると原判決は相当であるから、本件控訴を棄却することとし、控訴費用の負担について民訴法九五条、八九条を適用し、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 岩野徹 裁判官 中島一郎 裁判官 桜井敏雄)

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